棲み家やホームはいくつあってもいいと言う、今井さんの移住が意味するところはなんだろう?

 

「1月、2月にグッと仕事が溜まった反動で、その後7年ぶりにふとひとりでバリ島へ行って、地元の人達とローカルライフに徹しました。気づいたのは、今までとは嗜好が変わり、志向も変わっていたということ。自分の身をポンと別世界へ置くことで、東京に帰って来た時により考えが研ぎ澄まされる感覚を強く感じました。そして、改めて東京と離島で仕事を両輪でまわす暮らしがしたいと強く思うようになりました。
永住したいというよりは、島の良さ東京の良さを行ったり来たりしながら両者に持って帰ってきたい。そのとき居たいところにいればいい。わたしはグルグル回っているからついておいでよ楽しいからという気分です」

 

移住というより、たくさんの拠点を持ちながら、その時々で呼吸を整える「棲み家」を行き来しつつ、活動していると言ったほうが正しいようだ。そうなると休暇という概念も明らかに違う。

 

「海に潜ってこようかなと思えば、そこでオフライン。すごく仕事がノッてきたら、のめり込む。海の上でアイディアを思いつくときもある。だからオンオフをはっきり分けなきゃいけない理由がないんです。どこで生まれるかわからない仕事なので。
それこそサーフィンをしていい波がくるのを待ちながら、〝インドネシアにいいオーガニックコットンの店を知らない?〟と聞いたりするんです。結局、バリ島のオーガニックのコットンの会社と、ある日本の方のブランドをつなぎました。まさにサーフィンしながら仕事。結構楽しいですよ。側からから見たら大変そうとか思うかもしれませんが、それは体験してみてからのお楽しみ。それを楽しめる人はもうとことんこっちに来たらいいのにといつも思っています」

 

楽しくあり続けるということーーそれには離島にいる時間が大事だと言う今井さん。バイタリティの塊のような彼女のパワーの源はなんだろう?

 

「もちろん、全然ダメだという時もあるんです。そんな時に海を見たり浮いたりするのが好きで。なんだか海に入ると違う。なんか太刀打ちできない。水の音がそもそも好きで、こと海にいると不思議なリズム感が入ってきて、なんだか大丈夫な気がしてくるんです。パソコンの中では大炎上が起きているかもしれないんですけど……。
大学院でも環境を音で捉えるサウンドスケープという学問を学び、サーフィンやダイビング、ヨガやコーヒーなどを通して、自分とより会話するようになったことで、自分自身をまず認められるようになりました。手放さなくてはいけないものは手放す勇気を持ちましたね。もともとエネルギッシュかもしれませんが、今は自分でコントロールできるようになりつつあります。この〝自分自身との会話〟が、わたしをより強くたくましくしてくれているのだと思いますね。そして常に大事にしているのは、呼吸。過呼吸になってきているなと思ったら吐き出す。これによってまた跳躍力をつけられているように思います」

 

自らを「水の人」と表現する今井さんらしい。しかし、もっと気軽な移住があってもいい、という価値観は斬新だ。無理をして旅に行く必要はないし、いま「居る」場所をほんの少し変えるだけでもいい。成田から奄美に、3〜4,000円で、2、3時間ぐらいで着くと思えば、エスケープ先はもっと広がってもいいのかもしれない。

 

「流動的に行くのが一番合うんじゃないかなと思います。あー、行かなきゃって、わざわざ縛られる必要はないですよ。まさに、海賊みたいな生き方になりつつありますよね。海や風の流れに従うというか。本当にこの生き方をすればするほど豊かな気持ちになっているので、もしこの生き方が誰かのためになるのならばいかようにも利用してほしいです。少なくとも今移住を受け入れている島々は懐が深いので〝まず一度行ってみて〟と言いたいですね。もしくは一緒に行きましょう。そして困ったらいつでもお話しましょう。日暮里のアトリエカフェTiNiESで」

 

「つなぐひと」を始めて5年ーーつなぐことは、つながったひとたちの融合でもある。ひとたび化学変化が起きると、想像しなかったような形へと変わっていく。そしてまた、次のフェーズへとつながっていくのだ。「つなぐひと」は、次はどんな想いをつなぐのだろう……。

 

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江尻が聞き手となって海賊たちにインタビューをしてテキストにまとめています。
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