ある日の打ち合わせは、昼にアジアンビューティエキスポのヘアーショウ、夜は国立公園の案件というように、1日の業界のふり幅が半端ない。ともすれば、まったく接点のないような業界だが、どんなふうにアンテナを張っているのだろう?

 

「もともとプロフェッショナルな要素がひとつもなかったんです。〝わたしが唯一できることって何だろう?〟と自問したときに、人や物事をつないで考えるのだけはどうにかできるなと思いました。当時は〝シェアリングなんとか〟がふわっと出てきた時代だったので、つなぐ役の専門家がひとりぐらいいてもいいんじゃないかと思いました。
最初は説明がとてつもなく難しかったんですが、逆に〝つなぐといったらこういうこともできるの?〟と解釈してくださる方が増え、センスのある先輩方がむしろ仕事を見出してくれました。そして時代は5年経つと一気に〝つなぐ世界〟になっていったので、してやったりと最近は思っています(笑)」

 

思わずガッツポーズの瞬間だろう。5年前、「きずな」や「つながり」といった言葉が日常的に使われるようになり、SNSが後押しする機運も熟していた。そんな今井さん自身も、活動はすべてFacebookに集約しているのだという。

 

「フリーランス2年目ころに、今までの転職経歴も全部書き出しました。Facebookでは出会った人限定かご紹介があった方だけでつながっているので、〝あいつがあれするならあれしてあげよう〟と思ってくれる、ちょっと深いコミュニケーションとして育てられたのがよかったなと思っています。
たとえば匿名制のSNSだったら、たぶん全然仕事がなかったような気がします。現にTwitterもフォロワーはいますが、バエる仕事じゃないし、刺さらないんですよね。顔を出せることが、わたしにはとてもよかったんです」

 

そして、大きく動き始めたのは4年目からだ。個人間を超えるほど、企業や行政とのやり取りが増えてきた。話はヘビーになり、時間もかかる。もはや一人ではなく、次世代の仲間といっしょに案件をまわす。そんな中、大事にしているのは「潔さ」だと言う。

 

「2、3年ぐらい前は、〝あの人のこともこの人のことも大切〟って、人を想いすぎてディレクションできない時があったんです。板挟みになって喧嘩できないというか。でもはっきり伝えれば相手も困らないと体感的に知ったので、〝ここからはよろしくね〟と潔く任せます。できていなかったらできていなかったで、教えるか一緒にやります。そして〝ダメだ〟と思ったらやめる。無理はしません。
もう一方の潔さは楽観主義です。全部を追いかけることはできないけど、もうダメだと思っても〝やっちゃえ〟と突き進むんです」

 

「つなぐひと」は人のリクルーティング、企業と企業のマッチング、そして課題になる手前の戦略提案と、大きく3つの事柄をつなぐ。そこへ最近加わったのが「場所」をつなぐこと。離島移住をキーワードに、自分の生きたいスタイル・場所を見出す相談役として〝離島移住計画〟を立ち上げた。

 

「離島移住計画ではいつも話すことがふたつあります。ひとつは〝あなたにとってのハウスじゃなくてホームを見つけましょう〟ということです。もちろん、ホームは複数あっていい。安心して何かできるなら、北海道だろうがアラスカだろうが、どこでもいいんです。
ふたつめは、移住と謳っていますが、〝棲みつく〟だけで充分なんです。とにかくまずはその土地の「ファン」になってほしい。嫌になったらまた東京やどこかに戻ってきてもいいんです。ホームというのは居住の住ではなくて、呼吸がしやすい・生きやすいという意味の〝棲息する〟の方の〝棲みつく〟で、〝棲み家を探そうよ〟という感覚。それがどんどんできたら楽しいですね」

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