そんな水柿さんは昨年、また一つ人生の大きな決断をした――結婚である。

 

「地域をより良いものにしていくことが自分や家族にも良い影響があると考えてきたので、仕事も結婚も〝上山で〟というのは僕にとっては自然な流れの中での決断でした。
ただ妻は僕とは違い、大きな決断を迫られたと思います。上山移住3年目に、毎週東京まで大学に通ってくる僕の姿を見て、〝この人は帰って来ないな〟と確信したそうです。そこで、話し合いをして、遠距離でのおつきあいを6年続けました」

 

6年という歳月に、お二人の深い時間の流れを想像せずにはいられない。結婚して、何が一番変わったのだろう?

「一番の変化は、家族と過ごす時間を意識してつくるようになったことです。自分や家族、地域をより良いものにすることが、結果的に僕の幸せにもつながっています。まだまだなところもありますが、家族という自分自身のコミュニティを基点に地域との関わりも続けていけたらと思っています」

 

上山に来て、自分で生き方を決めているのか? 決断できているのだろうか? それとも川の大きな流れに乗って、気づいたら歯車として行き着いているのか? と、たびたび考えさせられることがあったのだという。

 

「正直なところ、協力隊が終わってからもある種しんどい決断をするときに〝流れに戻りたいな〟と思う瞬間や、〝そっちのほうが楽なんじゃないか?〟と思うときもありました。
僕は流れに乗り続けて、その中で決断することもできると思うんです。流れの中にいながらも〝ここにいてもいいのか?〟〝外れたほうがいいのか?〟と。そこを僕ら20代のうちから決断できれば、自分の生活の納得度とか満足度がちがうと思うんです」

 

流れに乗り続けるパターンは、むしろ否定しない。その一方で流れを客観視して、一度外れて、もう一度流れに乗るのもありなのだ。評価基準は「こうじゃなきゃダメ」という縛りはなく、いたって客観的だ。

 

「一昨年までは僕が上山で最年少だったんです。そこへ、康太君が来てくれて。年下と接するときに、決めつけず、自由にやってもらえて、アドバイスにもなるという言い方は結構難しいですよね」

 

言われるままにやること、上から指示で動くということをやっていないので、「難しい」のだという。これは、いかに組織の締めつけを回避するか、自分らしさを貫くかといった、世の中の悩みと真逆ではないか。そもそも上司、部下という概念も関係性も存在しないので、不思議はない。これはまた、フラットな関係を築く上山の掟の賜物なのだろう。

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