1年で帰るつもりが、帰らなかった。そして大学を、2年休んだ。なぜか?

 

「やっぱり人ですね。集まってくる人の魅力がものすごくて、そこにはまってしまいました。上山で出会った人とか、恩とか義理とか。
1年、2年で簡単に何かを残せるというものではないじゃないですか? 実は〝上山で働いていこう〟と思ったことはなくて、上山で生きたい、暮らしをつくっていきたい、お世話になった方のために何か返したいという思いが先に立ちました」

 

「復学しないと退学になる」と言われて、大学は上山から通って卒業した。片道12時間かかる道中を、週2日夜行バスで通って、授業を受けた。上山で活動を始めて、3年目の春のことだった。

 

田舎は便利で幸せ――メリットを活かして暮らすことができれば、学ぶ場、勉強する場ではなく、暮らす場としての選択肢になりうる。だんだん、その思いが強くなった。「ここで暮らすのもありなのかな?」と思っていた矢先に、どんどん人も増えてきた。

 

この8年で、150人の集落に40人増えた。亡くなる方もいるので、トータル数は変わっていない。高齢化率が10%以上落ちていて、しかも若返っているのだという。上山に来る人の魅力と、この土地で暮らす魅力が、「暮らしてもいいんじゃないか?」という気持ちを徐々に固めていった。帰るはずだったのが、少しずつ「ここで暮らそう」という確信に変わっていった。

 

「気づけば9年目みたいな感じで。農村というバリューしかなかったものが、ここに来た人によっていろんなキャラが一緒についてくる。それぞれがそれぞれの人脈、違うジャンルを持っています。これまでの自分の縁とか、スキルをガッと地域に持ち込んでくるので、上山集楽がどんどんおもしろくなってきていると、日々感じます」

 

人が人を呼んでいる。きっかけになるキーパーソンが人を集めだすと、人が増える。閉じていたら、そんな展開にはならない。棚田団もオープンでフラットだ。いろんな人を受け入れて、なんでも言える関係だという。

 

「カッチと会って最初に言われたのは、〝わかることはもちろん指示するし指導するけど、まず基本的に1か月は一緒に動いて、そこから先は自分で決断してください〟ということでした。
そんなふうに最初から自分たちが課長、部長みたいに、社会でいう〝決断〟をしながら日々過ごしました。前提は自立。個々が立っていないと発言できませんから。それをこの環境でやらせてもらえたことは、すごく大きかったですね」

 

小さな決断を日々し続けることが、とても大事だと感じている。

 

「決断って、小さな決断も大きな決断も一緒だと思います。その小さな決断を積み重ねていくことで、大きな決断ができるのだと学ばせてもらっている環境です。
卒業するから就活、いまは就活が全員参加のプログラムみたいになっていますよね。本当は自分で決断していいはずじゃないですか? 僕は休学した時に一旦その流れから外れられたのが大きいです。休学を決断するとき、〝あっ、決めていいんだ〟と気づいたというか。その結果、それが快適だったので」

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