カッチさんは田植えが始まると毎朝毎晩、棚田の集落の命とも言える、大芦池の水門を管理する。その日の天候によって、水門の開け閉めをするのだ。台風が近づいてきたら? 大雨が降り続いたら? 天候は、毎年、毎日違う。常にリアルタイムで変わる。聞いているだけで神経がすり減りそうだ。

大芦池の水門を管理するカッチさん

「上山みたいに中山間地農業というのは、個人の思い込みだけなんです。要は一等米は取れない。当たり前のことながら、田んぼ1枚1枚、環境が全部違いますから。水温も違うし、水の溜まり具合も違う。だから、おもしろいんです。田んぼってほんまにこれ究極の遊びですよ。仕事なんて思ったことがないです。名刺もないし、電話もないです」

 

名刺も電話もない。すごい!(筆者注:たしかに名刺はいただきませんでした)
では、どのようにメンバーと連絡を取りあうのだろう?

 

「iPhoneでちゃちゃちゃっとやります。老化現象にはやっぱりITを使うのがいいので。まあ、擬音で生きていますから」と、またおかしそうに笑う。
老化現象って……まだ50代ホヤホヤじゃないですか! しかも擬音って!(筆者注:そう言われればFacebookの投稿を拝見すると、頷けなくもない)

 

実際に連絡事項はほとんどSNS(Facebook)のメッセンジャーやグーグルカレンダーで共有する。実はゼネコンを辞めたあと、大阪でWebデザイナーをしていた。誰でもホームページが作られるのだと知って、真っ先に作り始めて仲間に教えたのだという。

 

「〝情報を発信しようぜ〟というノリですね。やっぱりお金と人が必要だったので。あの当時(2004年ころ)からmixiやtwitter、そしてFacebookと、いろんなSNSの流れが来ていたじゃないですか。おっさんですけど、結構そのトレンドにはずっと乗ってきているんですよ」

 

また、この大阪時代はカッチさんにとっての「拠点」だという。長屋をリノベーションし、異業種の人たちがつながれる場をつくってきた。いわく、企み処であり、大人の隠れ家。その名も「BAR無心庵」だ。

 

「僕、西成ですからね。こんなことをやり出したルーツです。自己啓発だと人脈って言うでしょ? 人を利用するみたいで、気持ち悪いじゃないですか。僕はご縁、ご縁ってよく言うんです。そこで〝縁脈〟を作ったんです。
その一つの形として、協力して創造しようという〝協創〟という言葉を作ったんです。共に創造する〝共創〟という言葉がありますよね? でも僕は協力して創造する協創のほう。大阪のブレーンや仲間が集まり〝何かできないかな?〟が発端となって、仲間と協創LLP(有限責任事業組合)を作ったんです。その一つがたまたま認定NPO法人英田上山棚田団なんです」

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