「違和感って、自分の直感がセンシティブに感じとれる場面ですよね」

須田英太郎(すだ・えいたろう)さん
半年ぶりにお会いした須田英太郎(すだ・えいたろう)さんは、一陣の風のようだった。「たしかに今はやりたいことに巡り会えたと感じています。去年とはだいぶ違いますね」と漂う空気まで清々しい。

須田さんは現在、大学院生として文化人類学を専攻するかたわら、Webメディア「自動運転の論点」の編集長をつとめる。5月には本も出るという。〝自動運転〟は耳目を集めるようになった言葉だが、文化人類学とどのように交差するのか?

 

「自動運転って自動車が自律的に走ったり停まったりする技術だと思われていますけど、これが可能にするのはすべての物を移動式にできてしまう未来です。家にお客さんが来るときに小型のベッドルームを呼び出して一晩だけ客間を増築するとか、職場に自走式の寿司屋を呼び出して取引先をもてなすといったことができるかもしれません。

自動運転がどう人の生活を変えるのかを考えるためには、人や物の移動にどのような価値があり、どのような移動サービスが求められているのかを考えなければなりません。そのためには人文科学・社会科学・建築といった多様な知見を総動員する必要があるんです。『自動運転の論点』は、よく経済ニュースで見られるような研究開発や企業連携の動向についてではなく、人の移動の本質や、自動運転技術の活用方法を学際的に掘り下げたいなと思って立ち上げたメディアです」

 

須田さんが自動運転にまつわるメディアに携わるようになったのは、2年前に大学院を休学したころだ。自動運転そのものというよりは、自動運転が人の生活に与える影響に興味があるようだが、いったい休学までして、須田さんを突き動かしているものは何なのか?

 

「きっかけはもうだいぶ前までさかのぼらなければいけないような気がします。大学3年の冬にも1度休学したことがあって……」

 

須田さんは大学1年の時に学部生向けのゼミで、国内のミャンマー人難民へのインタビューを実施。調べるほどに分からないことが増え、「やっぱりミャンマーに行ってみなけりゃわからない」と、勢い2年生の夏休みに実際に赴いた。2011年当時のミャンマーは軍事政権が民主化を宣言したばかり。アウンサンスーチー氏が自宅軟禁から解放された直後で、現地ではアンダーグラウンドで反政府運動に携わっていた人たちや、実際に投獄されて解放されたばかりの若い同世代の元学生たちと接触する。このときアウンサンスーチー氏とも会い、日本で実施したミャンマーについてのアンケートを手渡す貴重な経験も得た。

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