年末に高野山の宿坊に泊まり、真言密教式坐禅と言われている「阿字観(あじかん)」の体験をしてきた。真言密教の瞑想法のひとつで、平安時代に空海によって日本にもたらされたという。阿字観はもともと僧侶がおこなうものなので、実際はその入門版ともいうべき「阿息観(あそくかん)」を体験した。

さて、この阿息観だが、今まで体験してきた臨済宗の坐禅とはかなり異なる。まず大きな違いは、梵字の「阿」という字を眺めながら座わることだ。「阿」は曼荼羅の中心にいる「大日如来(だいにちにょらい)」を表しているのだという。宇宙に存在するすべてのものが大日如来から生まれたとされ、ほかの仏様は大日如来の化身と位置づけられている。

「阿」を唱えながら万物との呼吸をあわせ、
宇宙との一体感を感じる

次に呼吸法が独特で、「ア〜」と言いながら息をゆっくりと長く吐き、吸うときは無音だ。文字にするのはむずかしいが、「あいうえお」の「あ」ではなく腹の底から出すような音だ。だんだん吐く息を小さくしていき、最後は心の中で「ア~」と言うように息を吐いていく。梵字の第一字母である「阿」を唱えながら万物との呼吸をあわせ、宇宙との一体感を感じるのだ。座り方や印の結び(手の定め方)は、左手の上に右手を乗せて親指の先をそっと合わせる「法界定印(ほっかいじょういん)」で、一般的な坐禅と同じだったが、警策(けいさく)と呼ばれる棒で叩かれることはない。

 

今回は初めて宿坊にも滞在した。僕が泊まったのは庭園に面した最近改装されたばかりの部屋で、梵字が張ってあったり、古い掛け軸があったり、なかなか古風な和室。部屋から出ると、廊下は零下の世界。滞在中は一切テレビを観なかったが、自然の中の外界から隔絶された静謐なお寺で過ごし、朝からおつとめに参加し、坐禅(呼吸法)を体験すると、現代人に付きものの酒、不摂生、飽食……みなさんも身に覚えがあるでしょ? そんなシャバの垢が落ちていく感じだった。

目の前の煩悩や悩みなどとても些細なこと

坐禅を体験したことから、古来1200年も続く高野山の密教に初めて触れ、連綿と受け継がれてきた歴史を感じた。密教は、姿や形として現れた仏様を介して教えを授かるというものではない。あれ、ちょっと意外だな、って気がしません? 非常に厳しい修行で知られている一方で、「法身説法(ほつしんせっぽう)」という言葉にあるように、絶対的な仏様である大日如来と直接向き合うことで、宇宙とのつながりを僕ら自身が持つんだから。自我がなくなって宇宙の一部であるという意識は、大きな宇宙を構成する一つの要素にすぎない。目の前の煩悩や悩みなどとても些細なこと……、坐禅をしたときにそんな風に感じた。

 

上の動画は、それをまさに象徴するもので、僕らが普段気にしているようなことなど、宇宙のスケールで見たら、まったく小さなことだと言わんばかりだ。海賊ライフ的に言い換えれば、「しょーもない目の前のことに囚われずに、もっとおおらかに自分のしたいことをやんなよ!」って感じだろうか。そして、「いいからやっちゃいな」と迷わず進んでいけるのだろう。

さて、2018年初めての更新である。海賊ライフのサイトも、日本語だけでなく中国語も、ようやく年末に本格ローンチした。新年早々から、多くの日本と台湾の友人たちからフィードバックをいただけてとてもうれしい。

世の中の仕組みや生き方が大きく変化ーー成長資本主義の限界、グローバル化の歪みとポピュリズムの台頭、働き方の多様化、医療の発達による寿命の延長、ネットの進化による既存概念の破壊ーーしているまさにこの時代こそ、僕らが大きく変化、成長するチャンスだ。そのためには、いまこそ僕ら自身が既存の価値観や常識を疑い、自らが率直に生きる選択をしなきゃいけない。今年は海賊ライフの活動をよりパワーアップし、より多くの人たちにエッセンスを伝え、豊かな時間を過ごせる人をどんどん増やしていくよ! 今年も海賊ライフをよろしく!!

最新記事をメールで購読しよう!

メールアドレスをご記入いただけると、最新情報をメールでお知らせします

海賊ライフのFacebookをフォローしてワクワクする毎日を過ごそう!

按讚給海盜人生FB,過很快樂的日子吧!

Twitterでも楽しいニュースが届くよ!